火災保険補償事例：風災と台風

火災保険では、風災なども補償の対象になります。しかしこの風災というのが、どこからどこまでを指すのかが素人には判断のむずかしい部分です。おそらくこれは経年劣化によるものだろうと思っていても、専門家が見たら実は風災が原因だったということもあるのです。

今回紹介する火災保険補償事例では、風災がメインで補償を受けたのですが、実際にはそれ以外にも被害を受けていたケースです。加入していた保険会社は三井住友海上でしたが、どのように補償を受けられたのかを見てみてください。

最初は屋根の修理から

台風による雨風の被害から、屋根が壊れてしまいました。雨漏りがするようになったこともありますが、一部が破損してしまったような状態になったのです。しかし台風の場合、その地域一帯で色々なトラブルが発生します。そのため本格的な修理を受けるのは、かなり先になってしまったのです。

本格修理は先の話だとしても、目に見える大きな部分は何とかしたいということで、応急処置をしてもらえることになりました。かかりきりの修理の場合はスケジュール上むずかしくても、問題部分だけを直してくれるくらいなら対応してくれるということです。

しかしそこで、修理業者が屋根だけではなく壁の部分にもヒビが入っていることを見つけたのです。素人が見ればただのヒビでも、専門家の目で見れば何が原因なのかは推測できるようで、普通のヒビではないという判断でした。そして、台風による被害の場合は火災保険で補償をしてもらえるかもしれないという話になったのです。ただ、よく調べてみると台風というよりも雹がぶつかったことによる被害の可能性が高いということでした。

保険会社への報告

屋根だけではなく壁の部分も台風で被害を受けていた可能性があるということで、さっそく保険会社へ連絡をすることになりました。そこで分かったのは、いったい何が原因でそのような状態になったのかです。専門家の意見では雹が原因とのことでそのまま伝え、その場は終わります。それからしばらくして、風災による被害と認定されて、火災保険補償の対象となったのです。

この火災保険補償事例では、屋根の修理にかかる費用が20万円で、壁の修理費用は10万円ほどでした。今回の問題を見つけずにいた場合、壁のヒビが悪化してもっとお金がかかる可能性もあったくらいです。早めの修理が必要なのはどんなことにも言えますが、今回は修理業者の担当者がいち早く見つけてくれたので、大事に至らず済みました。

火災保険の補償範囲をしっかりチェックしよう

火災保険における風災は、台風のほかに雹や大雪なども含まれます。そもそも火災保険という名前だから風災には対応していないと考えている人もいますが、かなり広い範囲まで補償してくれる優秀な保険なのです。特約などを組み合わせれば、建物に関する保険としてほとんどをまかなえるほどです。

ただしどこまで補償されるのかは保険会社によって異なるので、契約前にしっかりと確認をして、そのことを覚えておきましょう。三井住友海上の場合は、雨漏りなどによる被害や吹き込みが原因の被害は除かれています。今回の場合は雹が原因なので問題はありませんでしたが、保険会社によっては吹き込みなどが原因でも、ある程度対応してくれるところもあるのです。

もちろんこれは特約によって変わってくる部分もあるので、定期的に保険の補償内容などを見直して、そのときのベストを選べるようにしてください。生命保険や自動車保険とは異なり、火災保険は入りっぱなしで終わる人が多いのですが、こういうところで見落としがあると万が一のときに損をしてしまうかもしれません。

色々な火災保険補償事例をチェックしてみると、どういうケースで補償が行われ、どういうケースで対象外になるのかなども分かりやすいです。様々な事例を知っておけば万が一のときも安心です。