火災保険を5年~10年に一度見直すことで補償内容を最新のものに適用させたり、保険料が節約できたりします。保険料は長期一括契約割引を利用することで大幅に節約できるのですが、現在の保険制度では長期契約が最長10年までになっているため、10年単位で見直しを考える人が多くいます。10年に満たないうちに保険を乗り換える場合、保険料で損をしてしまうということはあるのでしょうか。実を言うと、短期間で保険を乗り換える場合でも保険料の節約が可能です。こうしたことを聞くと驚く人もいますが、保険は電化製品などと同じように商品ですから、新商品が発売されると内容が充実したり、保険料が安くなったりします。このことを活用して見直しをしてみると良いでしょう。保険料が安くなるポイントは、解約返戻金の額です。長期一括契約の場合、契約期間によって解約時に解約返戻金があります。解約返戻金の計算は次の通りです。
解約返戻金=長期一括保険料×返戻率
返戻率とは戻ってくる保険料率のことです。返戻率が高ければ高いほど解約返戻金の額が増加します。もし10年の長期一括契約を結んでいる場合には、返戻率が高い間に解約するのが得策です。
火災保険の見直し事例②
10年以下で見直しを行い保険料が安くなった事例
神奈川県にお住いのAさんは30坪の土地付き一戸建て住宅を購入しました。Aさんの家族構成はご主人(会社員)、妻(パートタイマー)、子(小学生)の3人家族です。35年の住宅ローンを組んでのマイホーム購入ですが、ローン契約時に10年契約の火災保険に加入しました。建物の保険金額は1500万円です。契約時の保険料は一括払いで約17万円でした。それでも保険料は安いと感じました。その理由はこれまで住んでいた賃貸マンションの火災保険料が年間で2万円近かったからです。Aさんが居住する地域は高台ではありませんが、これまで一度も水害が発生したことがない地域です。ただし時折ゲリラ豪雨が発生します。最近では竜巻注意報も繰り返し発令されるようになりました。保険加入時は水災の補償は考えていなかったため、保険の補償範囲は火災、風災(雹災、雪災)、破損(汚損)、物体の飛来、盗難補償でした。契約してから3年が経過した時点で再度火災保険の内容を再検討することにしました。
従前の具体的な補償内容:火災、風災、破損、物体の飛来、盗難
付帯していた特約:建て替え補償、仮住まい費用、残存物片付け費用、失火時の見舞い費用。
その後Aさんはパンフレットを取り寄せ、自分で保険について学んだだけでなく、得た知識を元にファイナンシャルプランナーに相談しました。相談した時に明らかになったのは、補償を広げても保険料が高くなることはないという事実です。ファイナンシャルプランナーが提案した補償内容は次のようなものです。これまでの補償内容(火災、風災、破損、物体の飛来、盗難補償)に加えて、水災、水濡れ、騒じょう、家財保険を付帯しました。付帯していた特約のうち、仮住まい費用を省き、臨時費用を設定しました。加えて個人賠償責任特約を付帯することにしました。その理由はお子さんが育ち盛りで友達と戸外で遊ぶことが多く、何らかの事故を起こす可能性が捨てきれないからです。この場合の保険料は10年一括払いで約14万円です。これまで契約していた保険よりも10年で3万円ほど保険料を安くできました。解約返戻金を合わせると、節約できた保険料はさらに多くなります。
変更後の補償内容:火災、風災、破損、水災、水濡れ、騒じょう、物体の飛来、盗難補償、家財保険。
付帯した特約:建て替え補償、臨時費用、残存物片付け費用、失火時の見舞い費用、個人賠償責任特約(3000万円)
火災保険を見直す場合、専門家に相談することにはメリットがありますが、Aさんの場合は自分でも保険について学んだことが良い結果を生み出しました。保険に関する知識は書店で販売されている保険関連の本で学べます。図書館には保険に関連した書籍が沢山ありますから、図書館を利用して知識を得ることもできるでしょう。ある程度知識を得てから専門家に相談することで、提案された補償内容をより良く把握できるようになります。保険商品は毎年新たなものが発売されています。新しい保険商品だから安いとか補償が手厚いとは限りませんが、他の保険や補償を調べることで、今契約している保険が妥当かどうかが分かります。
火災保険MAG
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