火災保険を契約する場合には、事前に必要書類を準備しなければなりません。書類に不備があると契約までに時間がかかってしまうため、貴重な時間を無駄にしかねないからです。火災保険はお住いの物件の構造により、補償内容などが変わりますが、必要書類もお住いの状況によって変わってきます。
戸建て物件にお住いの場合
木造、鉄筋コンクリート造のどちらにお住いの場合も、耐火性能や建物の構造を判断するための証明が必要になります。代表的な書類には、建築確認申請書、確認済書、登記簿謄本(全部事項証明書)、仕様書、建物の図面、住宅性能評価書があります。建物の構造や床面積についての記載がある書類であれば、これらの書類のうちどれか一点を用意すれば大丈夫です。耐火性能についての証明は建築確認申請書、省令準耐火住宅などの記載がある仕様書もしくは住宅メーカーのパンフレットが必要です。耐火住宅かそうでないかによって保険料が大きく変わってきますから、必ず用意しましょう。建物の保険金額を設定するために新築時の建設費が分かる資料の提出が求められます。請負契約書には建設費などの明細が記載されていますので、事前に準備しておきましょう。これらの書類がない場合、保険会社の担当者が直接訪れて調査を行なうため、保険契約までに時間がかかります。
分譲マンションにお住いの場合
分譲マンションにお住いの場合は、戸建て物件よりも必要書類が少なくなります。マンションの構造は基本的に鉄筋コンクリート造ですが、構造を証明するための書類が求められます。必要になるのは構造だけでなく床面積に関する記載がある資料です。マンションの場合、共有部分を除いた専有部分の面積を把握する必要があります。それらの記載がある書類には、物件の購入時に作成される重要事項証明書もしくは登記簿謄本(全部事項証明書)、売買契約書が含まれます。これらのうち、どれか1点を提出するだけで大丈夫です。但し書類には居住する部屋の面積と構造の両方が記載されている必要があります。
地震保険に加入する場合
火災保険と同時に契約できるのが地震保険です。地震保険には各種割引制度があります。割引が適用されるためには、条件をクリアしている必要があります。保険会社が定める条件を満たしているかどうかを判断するため、必要な書類を提出します。主な割引制度には建築年数割引、耐震等級割引、耐震診断割引、免震構造物割引などがあります。これらを証明できる書類は、登記簿謄本(全部事項証明書)、確認済書(確認年月日、建築場所、新築などが確認できる資料)、検査済証、建築確認申請書、重要事項説明書、建設住宅性能評価書、長期優良住宅認定通知書、耐震基準適合証明書などがあり、これらのうち1点もしくは数点を提出します。提出する際には原本が求められることはなく、コピーでも代用できることになっています。
保険会社を乗り換える場合
保険会社を乗り換える場合に必要になるのが、これまで契約していた火災保険の保険証券です。保険証券には専有面積や耐震性能、住宅構造などの記載があるため、他の必要書類がなくても契約ができます。乗り換えの場合は面倒な書類集めが無いため、契約しやすいというメリットがあります。
賃貸契約の場合
賃貸契約の場合は、家財保険に加入するため、専有面積などの書類は基本的に必要ないのですが、借家人賠償責任特約を付帯する場合には、お住まいの専有面積が分かる資料が必要になります。不動産会社で契約する場合には、不動産会社が既に専有面積を把握しているため、資料提出は必要ないのですが、乗り換えなどをする場合には、賃貸契約書などを用意しておくことをおすすめします。
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